1. 表面2次元自由電子
3. 表面2次元電子バンドへのスピン分裂の導入

(図 5)
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(図6)
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固体中の電子は、空間反転対称性ε (k, ↑)=ε(-k, ↑)、および時間反転対称性ε(k, ↑)=ε(-k,↓)のため、バンドはスピン縮退ε(k, ↑)=ε(k, ↓)しています。
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しかし表面では固体原子配列が断ち切られ、空間反転対称性が破られるため、バンドをスピン分裂させる事が可能です(図5)。
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特に表面に重い原子を導入し、そのスピンー軌道相互作用を積極的に利用すると、Rashba効果によって表面電子バンドを大きく分裂させる事ができます。
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我々はスピン分裂した表面バンドでのスピンに依存した量子干渉 や、そのスピンフィルターへの応用を目指した研究を展開しています。
(参考文献:C.Kato,Y.Aoki & H.Hirayama, Phys.Rev.B82, 165407(2010)
H.Hirayama, Y.Aoki & C.Kato, Phys.Rev.Lett. 107, 0277204(2011)
H.Fukumoto, Y.Aoki & H.Hirayama, in preparation
)